12月5日は松尾清憲の何回目かの(笑)誕生日でしたが、
たくさんのバースデイ・メッセージを皆さんからいただきました。
ありがとうございました。
この歳になってこんなに
誕生日を祝ってもらうなんて、とてもうれしいです。
そして12月5日は松尾のバースデイ・ライブがありました。
寒い中、観に来られたみなさん、ありがとうございました。
中には遠くから足を運ばれたかたもいましたね。
ありがとうございます。うれしいです。
ライブのメニューですが、バースデイということもあって、
僕の今までの全ソロアルバムから網羅するのに加えて、
ここまでやってきたユニットの曲も
このVelvet Tea Sets でやってみようと思いました。
松尾がアルバムを作る時は、
みんなの意見も聞きたいので選曲会議をやるように、
ライブをやるときにもメンバーのアイデアも聞きたいので、
ミーティングをするんです。僕ら仲がいいんですよ(笑)。
(小室和之・小泉信彦・平田 崇・高橋結子)
今回も休憩を挟んでの2部構成。
そして始まった、ライブ。
<第一部>
オープニングは12月なので、
鈴の音などクリスマス的な雰囲気から始まると思いきや、
1曲目に冒険活劇ロックとも言える
『僕等のハックルベリーフィン』から始めたかったので
南国の雰囲気SEから始まります。
アルバム「HELP! HELP! HELP!」発売記念コンサートの
オープニングでジャングルの木に縛られてる
松尾を思い出します(笑)。
続いて、ソロデビュー曲『愛しのロージー』。
『バルーン』は小泉くんと一緒に作ったアルバム
「SPIN」の中の1曲。
サエキけんぞうさんの書いた歌詞とも相まって
独特の世界観がありますが、この歌詞は
オノ・ヨーコの写真集からインスパイアされたそうです。
続いて、まだまだ濃い曲が続きます。
『太陽が泣いている』は歌っていると、
「太陽がいっぱい」「太陽はひとりぼっち」
「太陽が知っている」といったタイトルもあった
60年代フランス、イタリア映画の哀愁感、イメージが重なります。
『綿の国星』(作詞:大島弓子 作曲:鈴木慶一)
これは僕のプロとしての最初のレコーディングです。
大島弓子さんの漫画「綿の国星」の
イメージアルバムで(チビ猫が主人公のお話)
ムーンライダーズの演奏をバックに
アルバム全10曲を歌うというのは、
プロデューサー、鈴木慶一さんのアイデアだと思いますが、
ボーカリストとして貴重な経験になりました。
このアルバムで人気の高い「夏の来る日」(作曲:橿渕哲郎)も
歌ってみたい曲です。
ここで、BOXの曲「アルタミラの洞窟」。
僕が小学6年生、あるいは中学1年生の頃、
自分のお小遣いでシングル・レコードを買い始める時期と
ビートルズの登場が幸運にも重なっているんです。
当然夢中になっていきました。
好きなバンドやアーティストは沢山いますが、
やはりビートルズは特別なんですよね。
ですから音楽をやるようになってからも、
ビートルズには触れてはいけないというのもありましたし、
あの音楽は一人じゃ作れないだろうとも思っていたのですが、
そこで出会ったのが、杉 真理さん。
杉さんの音楽の幅広さ、引き出しの多さにはびっくりさせられます。
そして杉さんは僕の引き出しも無断で勝手に(笑)開けてくれました。
その瞬間、僕の中のビートルズのスイッチが入ったんです。
同じ九州・福岡出身でもありますし、よほど相性がいいんですね。
杉さんとの共作は出会ってから、今までずっと継続中ですし。
次のビカデリーサーカスの「ドリーマー」も杉さんとの共作。
今年、音楽評論家・萩原健太さんのラジオ番組にゲストで出た時に、
ユニットの曲も流したんですが、 健太さんが「この曲かけましょうよ」と言ってくれたのがこの曲。
僕も大好きな曲です。
ジョンレノンの命日の前にこの曲が歌えたのはよかったです。
第一部のラストは小室くんと一緒に作った、
アルバム「パッション・グローリー」から「君にメランコリー・ブルース」。
楽器に劣らず、人間の声も素晴らしいですよね。
しかも、その人だけの声ですし。
バンドのメンバー全員がコーラスもできるのでこの曲がやれます。
いくらかゴスペルの影響もあると思いますが、
リードボーカルとコーラスの掛け合いをイメージして作った曲です。
誕生日は両親に感謝する日でもありますが、
九州・福岡の大学(工学部:合成化学)4年生で
ほとんどみんなが就職していく中、
僕はレコード会社から声がかかったわけでもなく、
コンテストで賞をとってもいませんでしたが、
どうしても音楽がやりたいと強く思っていた僕に
就職しなさいとは一言も言わず、
音楽の道を進ませてくれた
両親にありがとうと、深く感謝する次第です。
松尾清憲
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